地震や台風などの災害、落雷などで、停電になった場合、冷蔵庫の中身はいつまで大丈夫でしょうか?
知っておくといざと言うときに役に立ちます。普段からできる停電対策についても触れたいと思います。
冷蔵庫が停電したら中身は大丈夫?
急に冷蔵庫が停電で止まってしまったら、あわてて中身を出して、
クーラーボックスに入れたり、冷凍庫に移したり・・・。
なんてことは焦ってしなくても大丈夫です。
冷蔵庫の電源が落ちてからも、扉を開けない限りは、庫内の温度が急激に下がることはありません。
逆に、1回扉を開けてしまうと、温度は急激に上がります。
室温30度の時に冷蔵庫を開けると、5秒程度あけるだけでも、冷蔵庫温度が1~3度上昇するのです。
ダイソーなどの100円均一ショップで売っている、ビニールの冷蔵庫カーテンをつけていれば、開けた時の温度の上がり方は緩やかにはなりますが、
扉のポケットの食品などには効果もないですし、あくまで冷気が逃げにくいだけで、温度上昇は避けられません。
冷蔵庫内の冷気が逃げないように気をつけさえすれば、中身も保冷でき、保存することが可能になります。
とにかく停電直後には、冷蔵庫の扉を開けないようにしましょう。
では、どのくらいの時間であれば、冷蔵保存が可能なのでしょうか?
冷蔵庫は停電しても2~3時間、冷凍庫は4時間はOK
冷蔵庫は・・・
停電になってから扉さえ開けなければ、季節によって若干変わりますが、
夏でも2~3時間は保冷効果が持続します。
(ただし前述したように、あくまで扉を開け閉めしないで密閉しておくことが条件です。)
そこから冷蔵庫内の温度は上昇し、中身の食品も傷みやすくなっていきます。
乳製品、肉、魚などの生ものは傷み始めますので、冷蔵庫から出して、すぐに食べるか、火を通す必要があります。
災害中で火が使えないなら処分する事になるでしょう。
卵は、食品衛生法でも10℃以下で保存することが望ましいとされています。冬なら外にだしても暫く持ちそうですが、夏場は難しいでしょう。
野菜や果物も、冬なら外に出してもさほど問題はありませんが、夏場は傷みが早いですから、風通しのよい日陰に移動させるほうが良いでしょう。
漬物や調味料も、商品の保存温度が定められていますので、季節によって、状態を確かめるようにしましょう。
冷凍庫は・・・
扉を開けなければ、4時間程度なら冷凍食品は凍ったままの状態が保てます。
扉を開けずにおけば、7~8時間は、製氷機の氷も溶けずに残っています。
冷凍庫の保冷状態は、冷凍庫の中の食材の量によっても異なります。
冷凍庫の場合は、庫内に隙間なく食材や保冷剤が詰まっているほうが、保冷効果が高く、長持ちします。
中の食品が互いに保冷剤の役割をするんですね。
冷蔵庫の停電対策は普段から何ができる?
では、もしもの停電に備えて、普段からどんな対策ができるでしょうか。
まず、冷蔵庫は詰め過ぎると冷えにくくなります。特に冷気が吹き出してくる部分に食材を置いて塞いでいると、冷蔵庫ないがうまく冷えないのです。
冷蔵庫内に余裕を持たせて、効率良く冷気が循環するようにしておきましょう。節電にもつながります。
逆に冷凍庫は、ある程度詰め込んでおいた方が、停電時の庫内の温度上昇を防ぐことができます。
食材を隙間なくたくさん詰めておくのも良いですが、
それよりも、余ったスペースに、保冷剤や、ペットボトルに水を入れたものを入れて凍らせておくと良いです。
そうすれば、場合によっては、停電後2時間ぐらいたった時点で、冷蔵庫の食品にに保冷剤を密着させて冷やすことで、食品の冷蔵保存の時間を多少なりとも伸ばすことも可能です。
ペットボトルに水を入れて凍らせたものも、溶けて保冷剤の役目を終えれば、中の水を飲料用としてつかえて一石二鳥です。
冷蔵庫のメンテナンスも忘れずにしておきましょう。
冷蔵庫の扉についているゴムのパッキンが緩んでいると、停電になった時に庫外に冷気が逃げてしまい、保冷効果が落ちます。
冷蔵庫のドアに名刺を挟んで、落ちるようであればパッキンが劣化しています。取り換えておきましょう。
まとめ
停電になったら、冷蔵庫は優秀なクーラーボックスになります。
2時間程度なら保冷が可能ですので、あわてて開けないようにしましょう。家族にも教えてあげて、うっかり冷気を逃がすことがないように!